クルアーンとは何か?

クルアーンとは、天使ジブリール(ガブリエル)がムハンマ ド(y)に伝授した、アッラーの御言葉です。 .

クルアーンは様々な点において、それ以前の啓典とは異なって います。以下にそれを挙げていってみましょう:

  • クルアーンは、最後の啓典です。ゆえにアッラーは最後の日 まで、クルアーンを改変から守られるのです。ムスリムはアッ ラーが、クルアーンをあらゆる改竄や歪曲、付加や損傷などか らお守りになる、ということを信じています。アッラー(y)はこ う仰りました: 実にわれら(アッラーのこと)は、訓戒(クルアーン)を 下した。そしてわれらはその守護者なのである。 (クルア ーン 15:9)

  • クルアーンの朗唱は崇拝行為の一つと見なされます。そしてそ れはまた、アッラーがクルアーンを守護される手段の一つでもあ るのです。預言者ムハンマド はこう言いました: クルアーンを朗誦する者は誰でも、十の報奨を得よう。 “アリフ・ラーム・ミーム16”は一つの語なのではない。“ア リフ”も“ラーム”も“ミーム”も、それぞれ一語なのであ る。」 (アッ=ティルミズィーの伝承)

    またクルアーンの暗記も、崇拝行為の一つと見なされます。預 言者ムハンマド(y)はこう言いました: 「クルアーンを全然覚えていない者は、空っぽの家屋のよう なものである。」

    またクルアーンの重要性を認め、それを教授することもまた、 崇拝行為の一つと見なされています。預言者ムハンマド(y)は このように言っています: 「あなた方の内最善の者とは、クルアーンを学んで教える者 である。 」(アル=ブハーリーの伝承)


  • クルアーンはその実践において、社会を改善し、全人の幸福を 保証するあらゆる法規定を包含しています。アッラー(y)はこう仰 りました: そしてわれら(アッラーのこと)はあなたに、あらゆる物 事への解明と正しい導き、そしてムスリムに対しての慈悲と 福音ゆえに啓典(クルアーン)を下した。 (クルアーン 16:89)

  • クルアーンはアーダムから預言者ムハンマド(y)に至るまで、 諸々の使徒や預言者の逸話、彼らとその民の間に起こったことな どを収録しています。

  • クルアーンは全人類に向けて下されました。それは全人が平和 と幸福に満たされた人生を送り、そして過ちという闇の中からイ スラームの光へと救い出されることが出来るようになるためなの です。アッラー(y)はこう仰りました: アリフ・ラーム・ラー17。(これこそは)彼らの主のお許 しのもと、人々を闇から光へと、そして偉大かつ讃美すべき お方(アッラーのこと)への道へと救い出すべく、われら (アッラーのこと)があなたに下した啓典である。 (クル アーン 14:1)


クルアーンについて言われていること:

モーリス・ブカイユ18はその著「クルアーンと近代科学」の中 で、こう言っています:「クルアーンを、近代的な知識に照らし合わせつつ完全なる 客観性をもって調査してみると、それらの二つのこと(クル アーンの内容と科学的事実)における一致という認識に到達 する。そしてこのことは、今までにも繰り返し述べられてき たことなのだ。ムハンマドの時代における知識的状況を鑑み れば、その時代の者がこのような言説の創作者とは到底考え られない。そしてこのような観点における思索は、クルアー ンの啓示にユニークな地位を与えることに供与している。偏 見に汚されてはいない科学者は、そのことに関する物質的論 証において自分自身の無力さを認めざるを得ないのだ。」